(2012.09.03)
久しぶりに直島と豊島のアート旅行の機会に恵まれました。直島は学生時代に始まり計10回以上訪れています。
何故なら、私を訪ねて来てくれる人に「周辺おすすめスポットは?」と聞かれた時には直島を勧め、一緒に訪れたからです。そして二年前開催された瀬戸内国際芸術祭をきっかけに直島とその周辺の島々のアートプロジェクトが次々と完成し、瀬戸内の島がクローズアップされます。各島の特徴を生かせるポイントに作品が散りばめられていて誰が名付けたか知りませんがまさに「アートお遍路」。
島アートというコンセプトと作品のクオリティ、規模など本当に素晴らしい。島自身が抱える悩み、産業や過疎化、豊島においては過去に度々報道された産廃問題などを忘れさせる位のアートパワーを感じられずにはいられません。都会から訪れる若いカップルや外国人の姿も多く目につき、やっと日本にも現代アートが認知されて来たということにも喜びを感じます。高齢化が進む島々に若い人達がやって来てどんな形であれ活性化することは住んでいる人にとっても素晴らしいことであり、村おこし島おこしの数少ない成功例ではないでしょうか。アートにより瀬戸内の島々の魅力を引き出すアートプロジェクト。まだ島を訪れた事のない方にも是非お勧めしたいです。
アート:内藤 礼「母型」 建築:西沢 立衛 Artist:Rei Naito Matrix Architect:Ryue Nishizawa 2010 Photo:Noboru Morikawa